アオリイカをまだ釣ったことが無くて、最近色々なサイトを見ているイゼ(@healpleeease)ですこんにちは。
イゼ
はち
さて本日はグロムに取り付けたいパーツの上位に入ってくるであろうハイカムについて!
グロムの125㏄という排気量
皆さんご存じの通り、グロムの排気量は125㏄であり、区分的には小型自動二輪(原付二種)という分類です。
巷でたくさん見かけるスクーターなんかは大体が50㏄で、それから比べると2.5倍も排気量がありますが、やはりパワー不足を感じる方もいますよね。
パワー不足を解消する方法としては
- ボアアップ(排気量アップ)
- 軽量化
- 出力特性を変える
大体がこの3つかなと思いますが、今回は出力特性を変えるという手段をとってみます。
出力特性を変えるということについて
一番わかりやすい例を出すとマフラーですね。
「マフラーを入れればパワーがアップする!」とよく聞きますが、実際は若干違います。
フルノーマル車両は、どんな人がどんな運転をしても大体をカバーしてくれる、いわば優等生的な存在です。
それゆえ、低速からトルクがあり発進しやすく、加速もそこそこ、高回転もそこそこというなんでもこなすオールラウンダーですね。
ですがそれだと何か物足りないという方や、もうちょっと高回転で力があればという方が多いので、マフラーを入れ、極端に言えば低速を犠牲にして高回転でパワーが出る仕様にしているという方が多いと思います。
イゼ
今回はマフラーのお話ではないので説明は省きますが、簡単に言うと抜けの良い(音が大きい)マフラー程高回転型となり、抜けの悪い(静かな)マフラー程低回転型で力が出ます。※抜けが悪いというと語弊があるかもしれませんが、今回はスルーで(
イゼ
全部が10だとしたら、ノーマルだと
低回転4、中回転3、高回転3
という出力特性を、マフラーを入れた場合
低回転3、中回転3、高回転4
というようにずらすということにより、高回転を楽しめるようなバイクになるわけです。
はち
イゼ
はち
それを踏まえた上で、ハイカムってどんな部品?
ハイカムとは、ハイリフト・カムシャフトの略で、通常のカムよりバルブが開いている時間やオーバーラップを長くしているカムシャフトの事です。
はち
イゼ
詳しくは後日また記事を書くので今回はざっくりと。
要するにハイカムを入れると通常のカムシャフトよりバルブが開いている期間、バルブが開いている量が多くなり、その分吸入空気量も多くなる=たくさんの混合気を取り込める→出力が上がりパワーアップ出来る
という感じです。
ハイカムはメーカーや出力特性などによって様々な種類があり、どちらかと言えば高回転化するものが多いですが、低回転は間違いなくノーマルカムの方が優れています。
ですので低速が必要だという方は、ノーマルで乗るのが一番良いかと思われます。
イゼ
イゼ
果たしてモリモリトルクになるでしょうか・・・?
いよいよハイカムを取り付けていきます!
はいこちらキタコのタイプ1ハイカム!
主に中速域を強化してくれるらしいです。
中身はこんな感じ。
はち
まずはクランクケースカバーの覗き窓を開けます。
この小さい窓と、真ん中にある大きい部分ですね!
開きました!
クランクシャフトを回して合いマークを合わせ、圧縮上死点を出します。
この「T」マークを上の切り欠きに合わせた状態が圧縮上死点です。
はち
イゼ
というわけで圧縮上死点を合わせたらカムを外しにかかります!
カムシャフトを外していこう!
圧縮上死点を出したら今度はカムスプロケのカバーを外します。
はち
イゼ
開きました!カムチェーンとカムスプロケが見えますね。
ここで再び登場のユニバーサルホルダー!
]
カムスプロケの穴に引っ掛けて固定して
緩めます!
中心のボルトが外れました。
落とさないようにスプロケを外します。
外れました!
左側に見える「OUT」と刻印がしてあるカムシャフト射出防止かなんかのステーを緩めます。
※カムチェーンはクランクケース内に誤って落ちてしまうのを防止するためにタイラップや針金等で固定しておきます(写真右側)
取れました!
ステーが取れてすっきり。
そしたらカムシャフトを抜いていきます!
カムシャフトを抜く・・・はずが?
ここまで来たらカムシャフトを抑えている物はないはず・・・。
ということでまずは手で抜けるかやってみます。
フヌーーー
まあそりゃ抜けんわな。
そのつもりならこちらにも考えがある(?)ということで、外したらスプロケを留めているボルトを挿入。
これなら力も掛けられるし外れるでしょ!
フヌッッッッッ
そこそこ動いてだいぶ出てきたけど、最後どこかに引っ掛かってるような感触。
軽く左右に回しながらやっても効果なし。
あれ・・・?圧縮上死点出てるよな・・・?
と、疑問に思ったので、バルブの状態を見てみることに。
こちら上側にある吸気バルブ側のカバー。
こっちは下側にある排気バルブ側のカバー。
洗車したつもりが山の幸が大量にまだ付着していて辛い(
このカバーを両方とも外します。
ロッカーアームが見えました!
よく言う「バルブクリアランス」というのは、矢印の隙間の事を指します。
イゼ
そして「タペット調整」というのはこの隙間を調整することを言います。
車種ごとに決められた数値があり、その値に調整しないとエンジンの調子が悪くなったり本来のパワーが出なかったり色々不具合が起きてきます。
後述しますが、ここの隙間は0.01mm単位で調整するので専用工具が必要となります。
と言っても1,000円ぐらいではあるので買いやすい物ではありますね!
ちょっと話がそれましたが、実際に圧縮上死点が出ていればバルブは閉じた状態となっており、ロッカーアームをつまんで上下させるとカチカチ動きます。
逆にバルブが開いている状態だとロッカーアームがバルブを押しているので一切動きません。
はち
イゼ
排気側をつまんで動かすと普通にカチカチ動きましたが、吸気側はカチカチ動きません。
あれ?と思いながら考えていると、排気側のバルブクリアランスの基準値が0.17mmに対して吸気側のバルブクリアランスの基準値が0.10mmと小さかったので動いてないように感じたのかな??
まあでも圧縮上死点は出てるので問題は無し。
となるともっと強い力が必要なのかな・・・?
というわけでネットで検索してみることに
引用元:Tsugataku屋.com
おお!!ペンチで引っ張って抜けてる!!
ん・・・?
Tsugataku屋・・・?
なんかTwitterで見たことあるような・・・。
あとで調べてみよう。
そして抜けるかわからんけどやってみよう!!
秒。
一瞬で取れました。どんだけやねん。
ようやくご対面!純正カムシャフトです!
ここがデコンプ部分ですね!
はち
イゼ
説明がむずい。
右が新しく入れるキタコタイプ1ハイカムで左が純正カムです。
純正に比べてカム山が大きいですね。(おにぎりみたいな部分)
ハイカムを組付けていきます!
ハイカムにエンジンオイルを垂らして塗っていきます。
接触する部分全てに塗り、準備完了!
そのまま挿し込んでいきます。
多少左右に揺らしながら入れるとスムーズに入ります。
最後の一押しがなかなか入らないので、軽く叩いてみます。
キズが付かないように変なペンチを間に挟んで軽く叩くと
思いのほか簡単に入りました!
カムのストッパー的なステーも忘れずにつけます。
装着完了!
カムスプロケ&カムチェーンを取り付けます
これからカムスプロケを取り付けますが、ここからが大事な所ですね!
カムチェーンの固定を切り離します。
再度クランク側の合マークを「T」に合わせます。
そして左側にある突起に、カムスプロケの丸いマークを合わせるのですが
オウフ。
見事にずれたw
こうなったら一度カムスプロケを外してチェーンのコマをずらして再度合わせるのですが、なんかやったらめったらきつい。
チェーンに余裕がなくてめっちゃきつい。
・・・。
カムチェーンテンショナーのプッシュロッドのオイルを抜くドレンボルトを抜きます。最初この作業は何のためにしているのか分からなかったのですが、ここのオイルを抜くことでカムチェーンテンショナーを押しているロッドのテンションが下がって、カムスプロケットの取り外し/嵌め込みが容易になります。
引用元:Tsugataku屋.com
あ。
完全に忘れていました。というかTsugataku屋様のブログめっちゃわかりやすいです。
ですがもうここまで来て抜くのもめんどくさかったので、気合でカムスプロケをはめてバルブタイミングを調整していました。
・・・5回も(抜いたほうが速かった
・・・まあ色々ありましたがなんとかぴったり合いました!
クランク側の合マークもばっちり!
そうしたら元通りにするためにトルクレンチでカムスプロケを締め付けます。
締め付け完了!
蓋をして完了です!
最後にバルブクリアランス調整!
最後に残っているのがバルブクリアランス(タペット)調整ですね!
こちらも非常に重要なのできっちり調整していきます!
こちらがバルブクリアランスを調整するのに必要なシックネスゲージという工具です。
かなり汚れていますが、使う機会があまりなかったので工具箱の奥底に眠っていましたw
開けて拡げてみるとこんな感じ。
それぞれ厚みの違う数十枚の非常に薄いプレート?が重なっており、目的の厚みのプレートを組み合わせて使います。
まずはやりやすそうな排気側からやることに。
サービスマニュアルではEX 0.17mm±0.02mmとあるので、エキゾーストバルブ(排気バルブ)の隙間を0.17mm前後で調整してくださいとのこと。
なので、10mmと7mmのプレートを組み合わせ、重ねて17mmにします。
ロッカーアームとバルブエンドの間に挟みます。
はち
イゼ
挟んだらシックネスゲージを前後させてみて、抵抗がそこそこあるけど何とか動くぐらいの手応えがするように隙間に調整します。
手応えなので説明が難しいですが、大体こんな表現で間違ってはいないと思います。
調整自体に特殊工具はいりませんが、9mmという微妙なスパナのサイズだったのでご注意を。
ロックナットを少しだけ緩め、
先っちょの棒を回して調整します。
※手の届く範囲にニッパーしかなかったのですが、ペンチ推奨です(
右に回すと隙間が狭くなり、左に回すと隙間が増えますが、非常にシビアなので動かすのはほんの少しでOKです。
隙間を調整してシックネスゲージで手応えを見て、大丈夫そうならロックナットを締めて終了です。
ですがこの時、ロックナットを締める際にも若干隙間がずれることがあるので、本締めをした後の最後の確認を必ずするようにしてください。
調整が完了したら蓋をして閉じます。
次は吸気側ですが、かなり狭いのでシックネスゲージを挿すところで難儀すると思いますがなんとか挿しましょう(
吸気側は0.10mmなので、先ほどの排気側から0.07をのければそのまま使えますね!
同じように調整していきます。
この辺の調整については調整する人の性格などが出ますので、自分が納得するまで調整してみてくださいw
ドツボにはまることもあれば一発で決まることもあり楽しいですよw
ちなみに私はざっくり派です(
調整完了!
蓋をして締め付けます。
そして使ったシックネスゲージですが、このまましまうとほぼ100%錆びるので、油などを塗ってから入っていた袋に入れて保管します。
最後にサービスホールを締め付けて完了!
「パキャッ」
はち
イゼ
そうだ、Tsugataku屋さんのブログを見よう
軽くラリって現実逃避をしつつ、冗談まじりにTsugatakuさんのブログを見てみると
このキャップはアルミの鋳造品で非常にもろく、締め付けすぎて割ってしまう被害者多数発生の要注意パーツ。オイルの圧がかかるところでもないので、ゴムのシーリングワッシャを潰す程度のトルクをかければOKです。
引用元:Tsugataku屋.com
マジで書いてあった(震え声
もうちょっと最後まで読んでいればwwww
相変わらず行き当たりばったりの私です・・・(
と、とりあえず作業箇所を確認し、工具を片付けたらいよいよエンジン始動です!
いよいよエンジン始動!乗ってみての感想は?
めっちゃエンジン掛かりやすいと思ったら圧縮上死点出したんだったw pic.twitter.com/lEQbKKkoMg
— おっさんリビルド物語@動画用 (@iAn20Zt0wmfR9RU) April 11, 2021
おお、何もなくエンジンかかったw
と思ったらアイドリング若干不安定かな?と思っていたら、よく考えたらECUリセットしてないことを思い出す私・・・(←ダメ人間
時間も無いのでリセットは次回に回し、とりあえずテストと称し、ハイカムを組んで燃調も何もやっていない状態で走ってみることに。
・・・おお?
小さい変化だけど、中速がちょっとだけモリッとトルクな感じがするぞ・・・!
なんかこうモリッとするwwwちょっと楽しいwww
でも現状燃調を全くやっていないので、実際燃調やったらもっと変わるんだろうな・・・。
楽しみを残しつつ、続きは次回に!
イゼの一言まとめ
Tsugataku屋さんのカバー率が半端ない件(
私のブログ見るよりTsugataku屋さんのブログ見た方が本当にタメになりますよwww
・・・書き終わったらフォローさせてもらおうっと(ボソッ
それではまた!
参考 自分に売り込む忘我録Tsugataku屋.com